G-SHOCKのボタンのOリング

 カシオの腕時計G-SHOCK GS-1000J-1AJFがカシオテクノから修理完了で戻って来ました。

修理途中「裏蓋固着のため開ける際に傷がつく可能性があります。どうしますか?」的な見積もり

メールが来たのですが(やっぱり・・・)、「ベストな作業をしたうえで付いてしまった傷なら良い

ですよ。でも、バリは取っておいてくださいね」と言う返事で修理を続行して貰いました。

 

充電点検調整という、状況に応じて2次電池とOリングを交換して防水テストをしてくれる修理に出し

たのですが、結果、傷を付けずに裏蓋を開けられたようです。

こちらの要望通り、2次電池とOリングは交換したようです。それにオサエバンというのも交換と書いて

います。おそらく電池を留めている、モジュールの外側の薄い板状のものかな?

 

モジュールの検査/各部点検とセンターアッシーの防水/防滴検査OKと書かれていますので、そうなの

でしょう。

 

 でも、ボタンのOリングは? ということで、分解してみました。

カシオさんが裏蓋を開けてくれたので、私も無理せず開けることができます。開けて見てみると、やはり

裏ぶたとケースのOリング付近が腐食しています。どうりで開かなかったわけだ・・・。

ムーブメントを慎重にケースから取り出し、ボタンの軸を留めているEリングを外してボタンを外します。

ちなみに2次電池は CTL1616 CTL1025みたいです(内部に貼ってあるシールに書いてあった)。

※2018.09.23 間違っていたので訂正しました。

 

このあいだ購入したデジタル顕微鏡が役に立ちます。少なくともキズミ&ルーペでの作業とは雲泥の違い。

 

うーん・・・気のせいかもしれませんが、ボタンのOリングを交換した痕跡もシリコングリスを塗布した

痕跡もありません。4つあるボタンのうち1つはなかなか抜けなかったし。

 

どうもOリング交換といっても、裏蓋のOリングだけみたいですね。防水検査をしてボタンから水が浸入

したらボタンの分解&Oリング交換(もしかするとボタンASSYで交換)となるのかもしれません。

 

防水/防滴検査で問題なかったということなのでボタンのOリングはまだ大丈夫と考え、ボタンの分解・

清掃・シリコングリスの塗布をおこないました。

ボタン自体もそうですが、ケースのボタン部分も汚れているのでアルコールでゴシゴシして清掃。

ケース・裏ぶたのOリングが当たる部分もアルコールでゴシゴシして可能な限り錆を取り除いておきま

した。

 

毎度ながら、あの小さなEリングの脱着はすごく神経を使います。飛ばして何処かへ行っちゃうとどう

しようもなくなりますし、海外では売っていますが(1個2.5ドル)、国内で売っているかどうかわかりません。

神経を使いながら、ボタンの清掃・Oリングにシリコン塗布して組み立てが完了しました。

 

 

 ということは、このあいだバンド・ベゼルの交換をしてもらったYocaのBGA-1020-4BJFも当然ボタン

部分も汚れているよなー。バンドとベゼルの交換だから裏蓋を開けるような事をするわけないし。

 

ということで、コイツもボタン部分を分解して清掃しました。

分解・清掃ついでにどんな2次電池を使っているのかも調査。CTL920でした。

Eリングを外してOリングを含むボタンとケースのボタン部分を洗浄・シリコングリスを塗布して組み立て。

今回は2次電池も外しましたので、リセットもおこないました。

 

で、JJYを強制受信させて時間を合わせましたが・・・なぜかアナログ針が合ってくれません。

コイツは針位置自動補正機能がないので、針の基準位置合わせが必要な感じです。

基準位置合わせモードにすると本来は12時位置に来るはずの針が、とんでもない所にいます。

基準位置合わせをして、ようやくちゃんとした時刻になりました。

 

時計1つ、ボタンを含め分解・清掃・Oリングにシリコングリス塗布・組み立てで4時間近くかかります。

設備・工具が揃っていないということもありますが、手間がかかります。

カシオ(テクノ)さんが修理するにしても、これじゃ数をこなせません。だから機能・防水的に問題のない

個体のボタンのOリングには触らないという事かもしれません。

 

今回も良い勉強になりました。