zaurusバッテリーその2

zaurus用バッテリーが届きました。

見る限り、日本でも流通していたものと同じです。

 

プラスマイナスの極性が逆と言う、とんでもない(互換)バッテリーとは違い、ちゃんと

極性は合っていました。ちゃんとしたブリスターパッケージに入っていて、過電圧保護

(過充電保護)・過電流保護・過放電保護回路が入っている旨の記載があります。

 

しかし、T端子にはサーミスタが繋がれて居ないようです。温度が変化しても10KΩから

ピクリとも変化しません。

 

極性は合っていますから取りあえずは使えます。

過放電になっていない事を確認してからzaurusに入れ、充電中です。表記では900mAhと

なっていますが、充電完了後、ランタイムを計ってみたいと思います。

 

とりあえず使えそうなので分解はしていませんが、ランタイム測定後に分解し、使用に

耐える作りなのかを確認するかもしれません。

 

追記

充電が完了したので、CF形の無線LANアダプタを挿してネットワークに接続した状態で

ランタイムを測定してみました。

この状態で、800mAhのセルでは「ACアダプターを接続してください」と出るまで1時間

25分程度でしたが、今回の900mAh表記のバッテリーでは2時間15分程度でした。

意外にも容量がありそうですが(800mAhを基準にすると今回のは1300mAh!!)、あまりにも違いすぎます。

 

分解してセルの大きさ(体積)を見てみないと何とも言えませんが、設計時のセル容量の

大小と言うより、製造してからの経過年月とか保管時の周囲温度とかの方が大きく影響していそうです。

 

このバッテリーパックがよく流通していた時期は15年ほど前です。手に入れた互換バッテリーパックすべてが15年程前に製造した物ではないでしょうが、製造後かなりの年月が経過していても不思議ではありません。セルの体積で大体の容量は推定できますが、手に入れた時点での実容量は先に述べたように製造してからの経過年月・保管時の環境で大きく変わります(減少します)。よって、今回手に入れたバッテリーパックは運よく製造後間もなくの物か、保管環境が良かった物と言う事も出来そうです。

 

少なくとも1400mAh表記でプラスマイナスの極性が逆だったヤツはセルの大きさからして

も900mAh程度でしょうし(実際のランタイムもその程度)、携帯電話用の800mAhの新品セルを使用した物もその程度、今回のバッテリーパックはセルの大きさは不明ながら新品時の実容量が1300mAh程度(恐らくこのバッテリーパックの大きさから言ってセル容量は950mAh程度が限界)でしょう。セルにも製造時のばらつきがありますし、運よく出来の良いセルだったら新品時に1300mAh程度ある物もあるでしょう。それを見て(そしてちょっと容量を盛って)1400mAhと表記したのが先のバッテリー(極性が逆のヤツ)なのかも知れません。

 

セルがヘタった純正品2個・互換品2種類を各2個を調べた事になってしまいましたが

一番マジメな設計をしていて容量表記も控えめな純正品に対して、「T端子の扱いがいい加減」で下手をすると「極性が逆だったりする」互換品(?)は比較的新しい設計のセルを使用しているとは言え「容量を大きめに詐称している物もある」と言う事が判りました。

 

今回は「互換品は何かと粗悪」と言う印象でしたが、これは国内で互換品を販売しているメーカーの物ではありません。eBayで入手した「怪しい互換バッテリーパック」に対する印象です。

 

全ての互換バッテリーパックが粗悪品という訳ではありません。

 

日本国内メーカーが出している互換バッテリーパックを数種類使用した事がありますが、純正品と遜色ないマジメな設計で正しい容量が表記されたものばかりでした。

 

互換品と言うだけで鵜呑みにして使用するのではなく(酷い物は極性が逆だったりしますので)、 信頼できる国内メーカーの物か、価格は適正か(極端に安価なものはその分安価な理由がある)と言う部分をしっかり見極めて購入する必要があると感じました。

 

ぶっちゃけ、保護回路に関しては互換品の生セルだけを使用して自己責任で純正品をリフレッシュすれば良いのですが、セル自体の安全性は保証されませんし、耐久性(寿命までの充放電回数)も国産の生セルの半分程度と思っていたほうが良さそうです。

 

純正品・国内メーカーの互換品が入手できるうちは、それらを購入した方がはるかに安全・安心です。

でも、それらが入手出来なくなった時は他機種のバッテリーパックから、物理的大きさと容量を勘案して適当なセルを見つけ出して自分でセルをリフレッシュ(交換)するしかなく、これは完全な自己責任になります。

 

リチウムイオンバッテリーは、品質が悪かったり扱いを誤ったりすると発火・爆発・火災などを引き起こします。メーカー純正バッテリーでも発煙・発火のためにリコールされている事例から判るように、エネルギー密度が高いと言う恩恵を得るために高度な技術を駆使して安全性を確保していますが、一流メーカー製でもこのような事例が起きてしまうのです。

リチウムイオンバッテリーは一般的な乾電池やニッケル水素充電池などに比べ、エネルギー密度が非常に高いバッテリーです。これは言い方を換えると「爆弾を持ち歩いて扱っている」のと同じ事です。

 

いくら自己責任とは言え、自分でセルリフレッシュを行おうと考える時は良く考えてから行う様にした方が良いです。

 

今回、私が記したバッテリーパックの分解・セルのリフレッシュ・品質が定かではないバッテリーの扱いについて、その行為を推奨するものではありませんし、これを見て同様の事を行って発生した死亡を含む、いかなる人身障害・傷害・いかなる財産の損害に対して、私および関係者は何ら責任を負いません。

例えば、私の記事をあなたが真似たとして、あなたが行った行為によって一等地に建つ億ションの建物全体が全焼して全住人が焼死したとしても、です。

 

もし、このような事を行うのであれば、全てが自己責任であることを理解した上で行ってください。

しつこいですか・・・すいません。